日本三大菊人形はどこで見れるの?発祥や歴史も解説します!
秋になると紅葉など行楽シーズンが到来しますね。
お花屋さんでは1年中見かける菊ですが、実は旬の時期は秋なんです。
旬の菊をで装飾をほどこした菊人形も秋になると各地で展示が始まります。
今回は日本三大菊人形とはどこで見られるのか、またそれぞれの発祥や歴史についても調べてみました。
菊人形とはどんなもの?
菊人形と聞いて僕はあの髪が伸びる日本人形を思い浮かべてしまったのですが、もちろん菊人形はそれではありません。
菊の花を日本人形の衣装として装飾しているのを菊人形と呼びます。
発祥は江戸時代にまでさかのぼり、植木職人が船や鶴などを作った菊細工が始まりです。
その菊細工が流行し、他の植木職人も他の物を菊細工で作るようになり、歌舞伎役者に似せた人形に菊で装飾をした興行が人気になり、菊人形ができたようです。
現代でもその年の大河ドラマの主人公の顔や衣装を模して菊人形を作ることが多いようです。
菊人形に使われる花はもちろん菊ですが、菊人形用に栽培されているものを使用します。
衣装に使いやすい様に、花自体は小さく、先端に集まりやすい品種を使います。
茎を切ってしまうとすぐに枯れてしまいますので、根っこを付けたまま数本束ねて、人形に巻き付けていきます。
1体の菊人形を作るのに、約1日もかかるそうです。
もちろん菊には毎日水やりが必要ですが、それでも土から離れた菊は1週間ほどでしおれてきます。
展示期間がそれ以上になる場合は、途中に菊の着け直しか、新しい花で作った菊人形を入れ替える必要があり、とても手間がかかる作業なのです。
ちなみに菊は秋に開花する品種が多く、菊人形も9~11月頃に展示されていたようです。
日本三大菊人形1:福島県二本松市
日本三大菊人形の1つ目は福島県二本松市の「二本松の菊人形」です。
二本松市にある福島県立霞ヶ城公園で毎年10月中旬から11月中旬に展示されます。
福島県の菊品評会や物産展も同時に行われるため、菊のお祭りといった感じです。
菊人形も毎年100体以上用意されるため、様々な菊人形を見ることができます。
期間中には毎年20万人ほどの人出が見込まれます。
残念ながら今年はコロナの影響で開催は中止となっています。
日本三大菊人形2:福井県越前市
日本三大菊人形の2つ目は福井県越前市の「たけふ菊人形」です。
越前周辺では昔から菊の栽培が盛んで、この地域の寺の境内などでは頻繁に菊の品評会が催されていました。
しかし越前市で菊人形が作られるようになったのは戦後です。
昭和24年に全国の市議会議員が集う会議で大阪の枚方市の議員と越前市の議員が隣に座りました。
そこで菊人形の話があがり、菊作りが盛んな自分の市でも菊人形を作ってみようとなり、昭和27年から越前市でも菊人形が作られるようになったそうです。
越前市武生中央公園で毎年10月上旬~11月上旬に展示されています。
2019年は童話の世界をテーマにして、プリンセスや小人の服を菊で表現した展示が多く、従来の和風のイメージが強い菊人形とはちょっと違った雰囲気が楽しめたようです。
会場の武生中央公園には赤ちゃんのおむつ替えシートや大きな遊具、カフェもあるので、菊人形を見るだけでなく、小さい子供連れでも1日楽しめる公園のようなので、僕も一度行ってみたいと思いました。
日本三大菊人形3:大阪府枚方市
日本三大菊人形の3つ目は大阪府枚方市の「ひらかた大菊人形」です。
明治43年の京阪電鉄開業の年、秋の行楽シーズンに合わせて香里園駅に隣接する遊園地で展示されるようになりました。
その後遊園地が閉園してからは枚方駅周辺で100年近く興行が行われていました。
しかし菊人形に携わる人達の高齢化などにより2005年に毎年の開催は無くなりました。
それまで程の大規模な展示ではないものの、枚方パークや市役所周辺の公園などにボランティアの協力を得て菊人形の展示は続いています。
毎年10月下旬~11月上旬には枚方市役所周辺で「ひらかた菊フェスティバル」を行っています。
市内の小学校や一般で栽培した菊の花の品評会や菊人形の展示をしており、2019年は源氏物語やNHK大河ドラマの「いだてん」をテーマにしていたようです。
まとめ
- 福島県二本松市 二本松の菊人形
- 福井県越前市 たけふ菊人形
- 大阪府枚方市 ひらかた大菊人形
日本三大菊人形を紹介しましたが、全国にはこれ以外にも秋になると菊人形を展示するイベントがたくさんあります。
菊人形はとても手間がかかるものですし、菊人形を作る後継者不足などの問題も抱えています。
日本の古き良き文化を一度見に行ってみませんか?
それから、今回解説したような「日本三大」シリーズは他にもいろいろあって面白いですよ!
※「日本三大」シリーズはコチラの記事でまとめているのでご覧下さい!
それでは!